2009年01月08日

コジロー! コジロー!(4)

 ガジローの納骨がどのようになされたのか、
 筆者N氏は忘れてしまった。
 が、それはともかく、妻は親戚の集まった場において、
 最後にこういったのである。
「わたしはコジローが亡くなったっら、
 うちのお墓にいっしょに入れてやるつもりなのよ」

 とたんに、70歳すぎの実の姉が大反対した。
「あたしはやだよ、そんなの!」
「姉ちゃんがいっしょに入るわけじゃないでしょうに!
 だいたい、コジローは家族にかわいがられてたんだからいいじゃないの!」
「犬は犬!」
「家族よ! 家族!」
「あのね、犬が家族の一員っていったって、あんたにとっては家族でも、
 先代やその先のご先祖様にとってはそうじゃないでしょうが。
 先祖にとってみれば、見ず知らずの動物をいっしょに
 お墓に入れられたらどんな気持ちがすると思うのよ」

「ちがうの! 正確にはお墓にいっしょに入るわけじゃないの。
 お墓の敷地の隅にちょっとだけ骨を埋めてあげるだけよ。
 時間がたてば土になっちゃうし、いいじゃないの」
「気持ちわるいよ!」
「そんなことないわよ、家族なんだから!
 この前死んだハチローだってそうしたのよ」
「うちだって猫飼ってるし、家族だと思ってるけど、
 お墓には入れないよ。共同墓地でいいじゃないの。
 あの子はわたしには家族だけど、
 ご先祖にはなんの関係もないんだから、申し訳ないよ。
 それにね、動物だってほかの動物といっしょのほうが楽しいでしょ」

「そんなことない! いじめられるかもしれないじゃないの。
 コジローはいくじなしだし、心配じゃないの。
 いいわよ、ご先祖にはわたしが説明するから」
「どうやって?」
「あとから入ったときに、ごめんなさいって」
「それで許してくれりゃいいけどねえ」
「わかってくれるよ、絶対! わかってくれる!
 もうほっといてちょうだい!」

 家族は家族。でも、お墓(の敷地)に入れるか、入れないか。
 どっちがいいのかさっぱりわからないが、
 ともかくガジローの冥福だけは祈りたい。

                 The End
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次回はそのうち? お会いしましょう。みなさん、お元気で~

投稿者 Napori Takao : 07:00