2008年08月27日
ひとことの人(1)
JR大井町駅で14:00。
N氏が京浜東北線のホームに歩いて行くと、
前方にアラブ系の30~40歳くらいの男性が見えた。
地味な茶色系のスラックスにジャケットだ。
東京方面の電車から降りてきたばかりのようで、
キョロキョロしている。
やばい! いつものパターンになってしまう!
眼があった。つかまる!
彼はN氏に人なつこい顔でニコッとした。
あっ、きた!
「オカヤマ」
「えっ?」
なにをいってるの?
微笑したまま、くりかえす。
「オカヤマ」
「なに?」
「オカヤマ」
「だから、なに?」
「オカヤマ」
「そういわれても……もしかして、オカヤマに行きたいの?」
彼はわかったのかどうか知らないが、うなずいて笑う。
「じゃあダメじゃん、こんなとこで降りたら」
「オカヤマ」
「わかったよ。でもね、オカヤマ行くなら、
東京駅にもどらなきゃ、たどりつけないよ」
「オカヤマ」
「だからさ、新幹線! シンカンセン!
この駅からじゃ、すごいウエストだよ!」
「オカヤマ」
彼はまだのどかに笑っている。
これは困った……これから打ち合わせだっていうのに。
~ To be continued
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