2008年04月23日

緊急リリーフをせよ(壱)

 ある日のこと、A出版編集者、安見茂 出蔵(やすみも でるぞう)氏から
 これまたいつものように困惑した電話が入った。
「新しい案件をお願いしたいんですけどね、
 ちょっと問題があるんですよねえ」
「問題は毎度のことじゃないですか」
「へへへ、そうでしたね。実はお客さんがだいぶ怒ってるんですよ」
「どうしたんですか?」
「それがね、最初のライターさんがやってくれちゃって」
「なにを?」

「あんまりこっちのいうこと聞かないで、自分がやりたいように
 進めようとするもんだから、お客さんに対して、
 『あんた全然わかってないよ』って、いってしまったんです。
 それでお客さんがすっかり怒ってしまいまして」
「あ~その気持ちはすごくよくわかる。
 そういう人には僕もそういいたくなるでしょうね」
「やめてくださいよ」
「で、どんな人なんです?」
「A科のお医者さんです」
「あ~だいじょうぶかなあ」

 正直なところ、お医者さんはやりにくいのだ。
 もちろん、おだやかで話のわかる人もいる。
 だが、頭がカチカチで物わかりの悪い人もいる。
 自分が相手より偉いと思っているので、
 自分の判断こそ、すべて正しいというタイプなのだ。

 それが専門分野ならいざ知らず、
 著作を進める段階でもその個性が存分に発揮される。
 「自分では書けない」から頼んでいるというのに、
 専門家の意見を聞かないのだ。

                 ~ 次回へ続く
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投稿者 Napori Takao : 10:30 | コメント (0)

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