2008年03月14日
ママと男の子(3)
「ねえ、何人くらい書かれるのよ!」
口ごもりながら答える男の子。
「……10人くらい」
「大輔(仮名)、今まで何回書かれたの?」
「……3回くらい」
「ね、どういう人が書かれるの?」
「のび太くん(仮名)とか、ポンタくん(仮名)とか……」
「この2人は常習犯です」というニュアンスが伝わってくる。
自分もかつてはこんなふうに友達から友達の親に
「汚名」が伝わっていったのだろう、とN氏は胸が痛くなる。
「ヨシオくん(仮名)は? ヨシオくんはどうなの?」
「………」
「え? どうなのよ?」
「………」
「書かれたことないでしょ? 」
男の子は小さな声でつぶやいた。
「……うん」
ため息をつきながら、ダメ押しをするお母さん。
「そうよね、ヨシオくんなら!」
男の子はうつむいて、だまってしまった。
優等生ヨシオは罪な存在だ。
「お母さんが怒らないからって
なにやってもいいってわけじゃないのよ」
「………はい」
「ほら、もう帰るわよ」
男の子は甘えた声でいった。
「ねえ、二子玉川に帰るの?」
「OK(スーパー)寄ってからね」
お母さんの声が、さっきよりちょっとやさしくなった。
チョコのひとつも買ってもらえるだろうか。
The End
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投稿者 Napori Takao : 07:00