2008年03月11日

水面下の女たち

平日の17:00。東京メトロ銀座線の車内。
20代後半の女性(A子)が、向かい合ってすわった、
自分より3つくらい下の女性(B子)にさっきから目をやっている。

B子は大人の男1.5人分くらいはありそうな横幅で、
茶色っぽいヒョウ柄のワンピースを着ている。
しかし、横幅があるので、ヒョウ柄というより「木目」に見える。
よくあるパターンだが、想定外の人がすわったために
一人が座れず、座席が0.5人分開いてしまっている。
ここに座れるのはすごく細見のおばあさんか幼児だけだろう。

じっと眼をそらさないA子。
B子、気づいた。なによ?
それでも眼をそらさないA子。
B子、ムッとする。なんだってのよ?
眼をそらさないA子。

B子、携帯電話を取り出して、メールを打ち始める。
B子が持つと携帯が消しゴムに見える。
眼をそらさないA子。
憮然とした表情でメールを打ち続けるB子。

1メートル少々の距離で散る火花。
B子はなにも悪くない。
でも、A子はじっと見つめる。
無言のふたり。電車は渋谷へ走り続ける。

                 The End
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投稿者 Napori Takao : 07:00 | コメント (2)

コメント

豹柄を身に纏う人って度胸ありますよね。
あるいは虚勢でしょうか?

投稿者 fuk : 2008年03月11日 17:23

fukさんへ

コメントありがとうございます。
ボクは長らく、「ヒョウ柄=挑発」と考えていましたが、
最近は「この人は本当にヒョウに生まれ変わりたいんじゃないか」
と思うようになりました。そう考えると、
生まれ変わったその人を想像します。
大草原を颯爽と走るヒョウ。でも、顔だけ人間……

投稿者 ナポリタカオ : 2008年03月12日 16:31