2008年02月19日
横山大観展(2)
おじさんたちは30分観ただけで
疲れてしまったのか、世間話をはじめた。
「あ~疲れちゃった!」
「ほんとほんと!」
「どちらから来られたんですか?」
「××です!」
「しかし、バスのツアーは安くていいんだけど、
ずっと座りっぱなしで疲れちゃってねえ~!」
「ほんとですねえ~安いし、いいんですけどねえ!」
ガードマンはちょっとイライラしている。
「なかなかバスのなかじゃ、眠れないのよねえ!」
「あ、あたしゃ寝れますよ、どこでも。ハッハハ!」
「うらやましいですねえ!」
「でも、運転手の人なんか、あれキツイそうですねえ!
強行日程で結構無理してるから、事故なんかねえ!」
「そうそう。怖いですよねえ!」
「外国なんかでもねえ!」
「そうそう!」
ガードマンは顔をしかめる。
ツアーの話なんかしてる場合じゃないじゃないか。
みんな、もっと大観先生の作品を堪能してくれよ!
ところが、次に年配女性のグループが現れた。
ご年配のみなさんはとにかく飽きるのも早い。
館内を歩きながらおしゃべりに夢中だ。
「あの花、なにかわかった?」
「あれは×××じゃない?」
「×××?! やだ、ゴチャゴチャしてて、あたしわからなかったわ!」
「あたし、買って育てようかしら」
「やだ、あんた、やめなさいよ! あの花はね、手入れが大変なのよ!
冬になったら花やら葉っぱやらがボロボロ落ちてきちゃって、
そこらじゅうきたないったらありゃしない!」
「あらそうなの?!」
「あたし、もう育てるのよそうかと思ってるのよ!
あんたもやめときなさいよ!」
またガードマンは顔をしかめる。
みんな、もっと大観先生の作品を堪能してくれよ!
すると、次の客がパンプスの靴音を響かせてやってきた。
カツカツ! カツカツ! カツカツ! カツカツ!
~ To be continued
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