2008年01月17日
インド人A君の災難(7)
「ああ、見てもらえばいいじゃん、こいつライターだからね」
カズオの言葉に、またもこだわりを見せるA君。
「ロァイトー、デスネ」
「はい、ロァイトー、ロァイトー!」
A君に日本語で打ったメールを見せられた。
漢字の変換もある程度できているのには驚きだ。
多少の文章の間違いをなおしていく。
「ほら、こっちのほうが丁寧な感じになるんじゃないの?
で、締めくくりに、昨夜は最後にごめんなさい、って入れれば?」
「最後?! 最後という日本語、きらいデス。
すべての最後、人生の最後! きらいデス!」
「そんなにこだわる言葉でもないと思うけどなあ」
「きらいデス!」
「わかったよぉ、じゃ、最後はなしね」
ともかく文章のまちがいをなおし、とりあえず送信完了。
すると、A君にようやく安堵の表情がもどった。
コーラを飲みながら、しみじみとつぶやくA君。
「ワタシ、このところ、おなかをこわしていて一昨日から
なにも食べていませんデシタ。人ともあまり会えず、さびしい思いを
していマシタ。でも今日はお2人にこのようにしてもらって、とてもうれしいデス」
「そうか……なんだかんだあったけど、オレたちもうれしいよ」
A君はなにげなく焼きネギに箸を伸ばし、口に入れた。
そのとたん、顔が苦痛に歪んだ。
「うっ! これはなんデスカ?!」
緊張感がゆるんで本音が出たらしい。
「フフフ、これはネギ。日本のネギだよ」
N氏は自分も口に入れながら説明した。
ところが、「うっ、生だ!」とうめいて、吐き出した。
宴の最後は、中まで火が通っていなかった、辛い焼きネギの味。
N氏とカズオはワインを3本、ビールを3缶。
A君がひたすら飲んだコーラ、1.5リットル。
その後、A君に彼女から返信はとどいたのだろうか。
The End
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コメント
以前テレビで見たのですが
インドに住む人たちは熱中症の予防のために
生の玉葱をいつも持ち歩いていて
(玉葱に含まれるナントカいう成分が熱中症予防に効くらしいです)
水分補給も兼ねてこまめにその玉葱をかじっているそうなので
長ネギも大丈夫かと思ったら違うんですね。
(あ。あるある大○○っていう番組でやってたからガセですかね〜???)
それはそうと
ナポリさんのご実家がある地域では
野菜の天ぷらといったらかき揚げのことなんですか?
私の実家の方では天ぷらといったらさつま揚げです。
国内でも地方によって物の呼び方が全然違いますよね。
こういうのも『異文化』っていうんでしょうかね。
投稿者 南蟹縞女 : 2008年01月17日 16:46
南蟹縞女さんへ
コメントありがとうございます。
生の玉ねぎで胃がやられないのはすごいですね。
それともむこうのはサラダに入れる、さっぱりしたタイプなんでしょうか。
そうですか、縞女さんのご実家のほうでは、天ぷら=さつま揚げなんですね~
うちのほうは天ぷら=小麦粉をつけて揚げる、揚げ物全般をいいます。
でもなぜか、さつま揚げは「お揚げ」と呼んで区別していますね。
投稿者 ナポリタカオ : 2008年01月18日 09:36
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