2007年10月23日
午前8時
うんざりしながらほかのエリアにまわり、荷物をさばく。
ゆっくりやったつもりだが、10分以内におわってしまった。
また坂田に見つかるとうるさいので、
仕事をするふりをして、坂田のいないエリアをぶらぶらしていると、
同じ目的でうろついている田中と鉢合わせした。彼は苦笑して言った。
「こうしてないと、うるさくて」
考えてみると、1時間に6台分の台車に載った荷物をさばいていた。
夜6時から朝8時まで、こんな調子で1万円。
わりに合わない仕事である。
やがて、坂田が最後の声をはりあげた。
「終了!」
私は田中と声をかけあった。
「おつかれさまでした」
おたがい、もう二度とここにはもどらないだろう。
ベテラン連中は声をかけあうこともなく、また
自分の内面で肉体と精神のスイッチをオフにした。終了とともに
憂鬱でむっつりした顔にもどり、更衣室に引き上げていく。
トイレに入ると、太っちょが先に用をたしていた。
目が合った。瞬間、敵意がみなぎった。
ふたりきりになったら、どんな態度に出るのだろう、この男は。
私はしっかりと男を睨みつけてなかにはいった。
ここに監視カメラはないぞ。どんな態度をとるんだ?
彼はうろたえ、さっき傍若無人ぶりが考えられないような
卑屈な笑みをうかべ、背を丸めて足早に出て行った。
力が抜けてしまった。やはりあの男は監視カメラが
あるからこそ、悪態をついていられるだけで、
こちらがムキになるほどの人間ではなかった。
日雇い1日目07:45-08:05 ~ To be continued
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