2007年08月25日
アウトロー
翌日はこれまでに土手にあげた土砂、石、ゴミなどを、
スコップですくい、ベルトコンベアーに載せる作業である。
コンベアーはトラックの荷台に直結している。
が、私と尾形は粗大ゴミの収集作業を言い渡された。
年少と年配だから、という気遣いをしてもらったようだ。
下流のスタート地点から上流にかけて、土手をたどりながら、
粗大ゴミだけを一輪車に積む。一輪車がいっぱいになると
下流のトラックまでもどり、ゴミを置いてくる。その繰り返しだ。
いちばん多いのは流木である。ある程度の量をたばね、
ほかのゴミといっしょに載せていく。
水路沿いには枝を広げた樹木も多く、日陰も広かった。
作業自体はそれほどたいへんな仕事でもないのだが、
暑さがきつかったのだろうか。
この日の私は自分でもわからないほど、体力が消耗していた。
盆休みにはしっかり休んだはずなのに。
「フフ、チンタラやりゃいいんだよ」
すっかりフラフラしている私を見て、物静かな
尾形がぎらりとした眼で言い、口をわずかに歪めた。
「はい、すいません……」
作業はオヤジに見えないのだから、さぼっていても
わからない。だが、ここではそれぞれの責任感と
信頼関係から、だれもが自発的によく働いていた。
ひとりだけが特別なふるまいをするわけにもいかず、
足もとをふらつかせながら一輪車を引いた。
1時間ほどしたころ、背中から低い、静かな声がかかった。
「おい、ちょっと休もう」
「はい」
私は尾形のそばまで行き、崩れるようにすわりこんだ。
尾形は胸ポケットからタバコを出そうとして、顔をしかめた。
「ああ、うつむくとまだズキーンとしやがる。
頭が重くてしょうがねえよ」
しわがれた声でつぶやいた。
飯場生活16日目08:00-09:30 ~ To be continued
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
人気blogランキングへ
↑ ↑ ブログランキングに参加しています。クリックで応援いただけるとありがたいです。
投稿者 Napori Takao : 07:00