2007年07月13日
やり場なき怒り
ふたりの気づかいはうれしかったが、
気休めにはならなかった。自分でも整理のつかない感情が
グツグツとたぎってきた。私はたしかに今日、帰り道で
事故を起こしそうになったり、実際に接触事故も起こしてしまった。
でも、バスが壊れるようなことはしていない。
連中よりも私自身がヘルメットを蹴とばしたいし、
道端にふて寝して唾を吐き、小便をまきちらしてやりたかった。
そこらじゅうの植木を1本ずつぬいて叩き折ってやりたかった。
今日までガマンして運転手を続けてきたのに、
なんですんなりこのまま飯場を去らせてもらえないんだ。
たしかに油断だった。でもバスがポンコツじゃなきゃ、
こんなことばかり起きないはずなんだ。
せっかく飯場に溶け込んで、伊藤の爺さんにも
ようやく目をかけてもらえた矢先だっていうのに。
これでまわりの信頼はまたゼロにもどってしまった。
飯場の顔、黒谷だって、爺さんから話を聞いたら、
私にがっかりするにちがいない。
1時間も待った頃、堀内が白いバスでむかえにきた。
白いバスとポンコツバスをロープでつなぐ、慣れた手つきを、
全員が冷ややかな眼で見ていた。そのあとで私以外の全員が
白いバスに乗り、私は牽引されるポンコツのハンドルを握った。
「もうあのバスだめだよ!」「修理出してよ、ホリさん!」と
口々に訴える声が聞こえたが、彼は曖昧な対応でかわしている。
どうせ修理に出さず、ほとぼりが冷めたら
運転させるつもりだろう。いや、明日になったら
知らんぷりをして私に運転させるかもしれない。
土工たちも今ごろ、堀内に話をしているだろう。
私がY字路へ突っこんだこと。白のセダンをこすったこと。
しめくくりのエンストに至るまで。
小雨が降ってきた。見上げれば、夜空はぽっかりあいた
虚ろな口のようだ。信号で停車したときにウインドウを見ると、
幽霊のような瞳で自分が見つめていた。私はその自分に語りかけた。
「やってられねえよ……」
飯場生活9日目19:30-19:50 ~ To be continued
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ブログにぜんぜん関係ないんですけど、Mr.トッシーさんより
教えていただいた衝撃のUFO映像! これホント?!→こちら
投稿者 Napori Takao : 07:00