2007年06月07日

止まらない洗濯機

パンツと靴下は風呂に入るときに洗うのだが、
Tシャツとジーンズの汚れは洗濯機でなければ落ちない。
アパートから持ってきた青いTシャツは、わずか3日の作業で
薄汚い茶色に変色してしまった。古着のジーンズも同じである。

1日に何度も汗を吸い取り、それが自然に乾き、
また噴出し、吸い取り、乾く、というサイクルを
ひたすらくりかえすので、シャツの繊維はボロボロだ。

洗濯機で洗ったところで、垢と泥の染みは落ちないが、
強烈な臭いだけは消える。
そんなTシャツを街中で着ていたら奇異に見られるだろうが、
不思議なもので飯場では周囲の環境によく馴染んだ。

飯場には洗濯機が3台ある。2台はコインランドリーにある
150円(当時)を入れてつかうタイプだが、なぜか1台だけ、
無料の家庭用洗濯機なのだ。事務、食堂の飯場従業員用だろうか。
そこで、当然ながら土工全員がその1台に殺到する。

とくに朝夕は混みあうので、私は夜、飯を食ったあとに
部屋の窓からたびたび首を出しては、洗濯機が空いていると
一目散にかけつけ、Tシャツやジーンズを投げこんだ。
なかなかあかない場合は使用中の男がかけたタイマーの
残り時間を覚えておき、終わる時間の少し前から
洗濯機の前で待っていれば間違いはない。

洗濯が終わっても持ち主が洗濯物を取りに来ないときは、
次の人間がその場にあるカゴに入れておく。
仕事を休んだ土工や従業員も使うので、朝から深夜まで
たった1台の洗濯機は休みなくまわり続けていた。

2階の者は窓から洗濯機が空いているのを確認できないので、
洗濯機のまわりでずっと待っていることが多かった。
その点ではたしかに運転手の私は
1階で優遇されていたと言えるかもしれない。

      飯場生活4日目21:00-22:00  ~ To be continued
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投稿者 Napori Takao : 07:00 | コメント (0)

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