2007年06月26日

11階から転落

話の流れが暗くなったので、私たちが静かにしていると、
三崎は短パンからむきだしになった、腿の内側を撫ではじめた。
そこには直径2センチほどの円形の傷があった。
聞いてほしそうだった。

「どうしたんですか、それ?」
 私はたずねた。三崎はニヤリとした。
「ああ、これ? 7年前に鳶やってたとき、11階から地面に落ちてね」
「11階?!」
 麻井が目をむいた。

「それがさ、うまいぐあいに、ほら、ああいう現場はところどころ
 ネット張ってあんだろ、あれにひっかかってクッションになったんだな。
 11階で落ちたら9階くらいのネットにひっかかって、それからまた7階、
 次は4階、最後に2階。で、そこから地面にドスン!」

「うええ!」
 私たちは思わずうめき声をもらした。
 そんな様子を彼は楽しんでいる。

「ところがだ」
 またニヤリとする。
「そのときにさ、よくあんだろ、下は基礎工事で……」
 人差指で『F××k You!』の手つきをする。
「こう、細い鉄がたくさん、地面から突き出てるあれだ。
 直径1センチくらいかな、そこに腿がブスッ!」
「うえっ」

 麻井が聞いた。
「よく助かったスね……」
「ああ。いくつか運のいいのが重なったんだな。まず、横向きに
 落ちたのがよかった。それから頭や内臓のほうに、たまたま鉄線が
 出てなかったのもラッキーだった……でも1本だけ、太ももにブスッと
 突き刺さって通りぬけちまった。焼鳥の生肉みてえにね」

      飯場生活7日目20:50-21:20  ~ To be continued
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投稿者 Napori Takao : 10:09 | コメント (2)

コメント

うぅ。。(つд∩)
痛みを共有しそうな話ですね。
助かって良かった!

それにしても
11階から転落だなんて。゚(゚´Д`゚)゚。
パラシュートを担いで仕事をして欲しいです!!

投稿者 ユエ : 2007年06月26日 21:05

ユエさんへ

コメントありがとうございます。
パラシュート! いいですね、
鳶職の人は作業ズボンもそれっぽいし、
すぐに開けば、助かるかも?!

投稿者 ナポリタカオ : 2007年06月27日 10:59

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