2007年05月12日
遊び人
ほかの男達はスコップを自分のそばにおいて、
「ああ……」「うーん……」と大きなため息をついて
腰を伸ばし、流れる汗をタオルや腕でぬぐった。
私もタオルで汗をぬぐっていると、パーマが声をかけてきた。
「自分、今日から?」
下から上を見上げる、屈折した目つきだ。
「はい、よろしくお願いします。名堀といいます」
「俺、菅谷。よろしくな、ニイちゃん」
そう言うと、さっさとタバコを出して吸いはじめ、
勝手に赤土の上にすわりこんでしまった。
ベテランの土工が菅谷を見て、いやな顔をした。
この男がそんなまねをしていると、
全員がタヌキに睨まれかねないからだろう。
「やってらんねえよなあ、まったく。
くそタヌキの野郎、ギャアギャア言いやがってよ」
菅谷はうまくもなさそうに煙をふかし、ペッと唾を吐いた。
「あ~あ、やってらんねえよ」
そろそろタヌキがやってきそうな頃合いになって、
ベテランがひとりごとのように声をかける。
「さて、やるか」
菅谷はしかたなさそうに従った。
タヌキはときどき見まわりにやってきては、
「さっさとやれ!」「午前中に終わんねえぞ、バカ!」
などと、ひとしきりわめき散らしていく。
菅谷はタヌキがくるたびに、「はい、はい」とだれよりも従順に答え、
いなくなれば、ののしりの言葉を吐き続けた。
10時になると、10分の休憩が与えられた。
腰をおろすと、ほかの作業班にいたジャイアンツが通りかかった。
「今日はもうむこうでだれか倒れた、ってよー!」
赤く上気した顔に白い歯をむきだし、笑った。
飯場生活2日目09:30-10:00 ~ To be continued
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明日はお休みします。みなさん、いい週末を!
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