2007年04月28日

車はボロボロ

定員オーバーで、しかも重量のある男ばかりが乗って、
車は動くのだろうか。が、問題はそれだけではなかった。
ギアを入れたが、ひどくかたい。力任せになんとか
ローに入れたが、一般道で切り替えができるのだろうか。

駐車場を出て、通りに面した飯場入り口で最初のブレーキをかける。
が、ブレーキをふつうに踏むと、前に飛び出してしまい、
あわててペダルを床まで踏み込んだ。
ただの徐行なのに、停止ラインを1メートル以上のオーバーである。
このバスはブレーキが効かないのだ……

私は愕然となった。周囲の男達はまったくの無反応だ。
なにがあっても責任はお前がとれ、という空気である。
荒れ果てた海に筏で、たったひとり漕ぎだすような、
みじめな気分になった。

早朝の道路を行きかう車はほとんどなく、
前を走る平松のバンはスピードをあげる。
その車さえまともではない。
マフラーから黒鉛を撒き散らし、爆音を響かせている。

こちらのバスのギアはスムーズに入らず、手間取ってばかり。
懸命についていこうとするが、ブレーキのきかない車で
スピードを出すのもためらわれる。
先導するバンは10分もすると見えなくなった。
が、伊藤老人はだまりこくっている。
どうしよう。聞かなければ。

 すると、伊藤が不意に指示を出した。
「そこミギだ」
「えっ?! あ、はい!」
 私は指示されたとおり、角を右折した。
 とたんに伊藤の怒声がとんできた。
「ちがう!」
「えっ?!」

 いったいなにがちがうのだ。

      飯場生活2日目06:30-06:50  ~ To be continued
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投稿者 Napori Takao : 09:57 | コメント (0)

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