2006年10月21日
記憶がないままに
その翌日にはもっと奇妙な体験が待っていた。
友人に会うと、心配顔で聞かれたのだ。
「昨日はなにかあったの?」
「えっ、なにかって?」
「あなたを見かけたから、声かけたのに無視したじゃない」
「無視? そんなことしないと思うけど」
「したよ! 何回呼んでも気がつかなかったよ!
へんな方むいて、ぼうっとしてる感じだったよ」
「何時にどこで会ったの?」
「午後5時くらい」と彼女は今立っている通りの向こうを指差した。
「この通りの、あのあたり」
「えっ?!……」
昨日、その時間に外出した覚えはない。どういうことなのか。
そのうち、逆の現象も起きた。スーパーマーケットに出かけて
買い出しを済ませ、アパートに帰ってきたときだ。
冷蔵庫に野菜を入れ、ふと自分のベッドを見ると、だれかが寝ている。
だれか来ているのかな? ベッドルームに行き、覗きこんだ。
ところが、そこにいたのは自分だった。
「これは私?!……」
そのとたん、意識が眠っている体のほうにもどり、目を覚ました。
ひどい寝汗をかいていた。
あわてて冷蔵庫を確認すると、たしかに買い物が済んでいる……
意思だけが目的の場所に行き、肉体だけが置いていかれたのか。
それとも肉体が出かけて、意思が置いていかれたのか。
あとで調べてみると、私はちゃんと買い物をしていた。
それなら、浮遊している私と眠っている私の、どちらが本当の私なのだろう。
それからも、たびたびこの現象は起きて、友人を騒がせた。
幽体離脱も頻繁に起きるようになった。
しかし、いつ、なぜ起こるのかわからず、コントロールもできない。
私は自分がおかしくなったのではないか、という恐怖を感じはじめた。
To be continued
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コメント
このような状態が自分に降りかかってきたらそれこそ気が狂っちゃいますね。
投稿者 団塊世代が心と身体とお金の健康を考える!by ヤスオ : 2006年10月22日 12:02
こんばんは。
肉体と意思が別々になったら便利・・・?
眠っている間に買い物ができているなんて。
いえいえ、怖いですね~。。。
投稿者 ひまわり : 2006年10月22日 18:55
ヤスオさん、ひまわりさんへ
コメントありがとうございます。
昨日はお休みしたので、おそくなってしまってすみません。
同じケースを聞いたことがありますよ。
昔、会社で残業ばかりしてた人が、夜食を買って帰ってきたら、
「自分がそこに寝てた」そうです。
いろんなモノを見る人でしたね~
投稿者 ナポリタカオ : 2006年10月23日 11:39
ドッペルゲンガーだあ!
本当にあるんですね。
遠野物語だとこれで死んでしまったりするのですが、そんなことにならなくてよかったです。
投稿者 るちる : 2006年10月23日 21:00
るちるさんへ
コメントありがとうございます。
そういえばテレビの深夜映画で「ドッペルゲンガー」観ましたけど、
「ドッペルゲンガー」にそそのかされる話でしたね~
自分と対話するって現象はあるんでしょうか?
このお話では気づいたらもどる、だけですけど。
投稿者 ナポリタカオ : 2006年10月24日 12:11
ゲーテ、ニーチェ、芥川龍之介はドッペルゲンガーを見たそうです。
その後、芥川龍之介は自殺しましたが、ゲーテもニーチェも80歳くらいまで生きて名作「ファウスト」を世に送り出しました。
ドッペルゲンガー怖いです。
投稿者 MAIA : 2006年12月02日 01:10
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